当院ではマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を様々な場面で使用し、より精密な治療を提供できるようにしております。また、麻酔の方法に工夫し、なるべく痛みや苦痛が少なくなる配慮をしています。
当院では、患者さま一人ひとりに丁寧で正確な治療をご提供したいという思いから、保険、自費での治療かどうかにかかわらず、必要があればマイクロスコープを使用した精密な治療を行っております。
マイクロスコープとは歯科の手術用の顕微鏡のこと。肉眼と比べ、20~30倍拡大して見ることができるため、複雑な歯の根の中を治療する「根管治療」には欠かせない機器です。
通常では見えない部分を細部まで拡大し確認することで、病気の原因をはっきりと特定して、正確な診断と治療を行うことができます。
「以前治療した歯が痛む」「何度も治療を繰り返している」などお悩みの方は当院までご相談下さい。正確な診断と確実な治療を行うことで、虫歯の再発を防ぎ、歯の寿命を延ばせる可能性があります。
痛みや不安を感じず、患者さまに快適に治療を受けていただける痛みの少ない治療を行っています。特に、麻酔注射の際の痛みや不快感を軽減するために、当院では3つの工夫をしています。麻酔がしっかり効いたことを確認してから治療に入りますので、痛みを感じやすい方もご安心ください。
当院では根の治療の際には「ラバーダム」を使用しています。ラバーダムとは、歯科治療の際にお口に装着するゴム製のシートのこと。治療する箇所以外をラバーダムで覆うことで、薬液や器具の誤飲を防ぎ、安全な治療を提供することができます。
また、シートが他の歯を覆うことで、唾液を介した細菌の進入を防ぎ、治療箇所の清潔を保つことができるため、新たな感染を起こすことのない安全性の高い治療が可能です。
虫歯をおこす細菌が神経や根管(歯の根っこにある神経などが存在する管)の中に達すると、細菌に感染した神経や汚れを取り除かなくてはなりません。感染された神経や汚れを完全に取り除かなければ、腫れや痛みの原因となったり、最悪の場合は歯を抜くことになりかねなく、歯の寿命を縮めてしまいます。
しかし、根管の中は非常に入り組んでおり、複雑な構造をしています。そのため根管治療においては、裸眼での目視による治療、経験や勘に頼った治療では十分とは言えません。
そこで当院ではマイクロスコープ(顕微鏡)を使用し、複雑な根管の中を細部まで確認します。マイクロスコープを使えば、治療がされていない新たな根管を発見したり、肉眼では見えない細かな根の管を処置したり、歯の根のヒビや破切をきちんと確認できたりします。マイクロスコープを使うことで、痛みや違和感の原因をきちんと見極めた確実な治療を可能とし、根管治療の成功率を確実に上げ、結果的に歯の寿命を延ばします。
歯の治療を何度も繰り返していると、歯は薄くなり穴があいてしまうことがあります。これを「パーフォレーション」といいます。
パーフォレーションが起きてしまうと、その穴や亀裂から、細菌が感染して炎症を起こし、痛みや腫れを引き起こすことがあります。
このようなパーフォレーションが起きている状態でも、比較的早く発見できれば、歯を残せる可能性があります。当院で取り扱っている特殊なセメントを用い、マイクロスコープ下の治療であれば、他院で保存不可能と言われた歯でも、抜かずに保存できる可能性があります。他院で抜歯と診断された方も一度ご相談下さい。
細菌の感染などにより、歯の根の先が炎症を起こしている状態を根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)といいます。根の先端に膿の袋ができると、その影響で周囲の骨が解けることがあり、最悪の場合は歯を失うこともあります。
根尖性歯周炎には、根管治療が必要です。しかし、被せ物が外せない、根の外側にも細菌感染が起きている場合などは、噛み合わせ部分から歯を削る通常の治療では対応できません。このような場合は、歯の根の先の方から治療する手術法(歯根端切除術)を用いて治療します。
この治療を行う際も、当院ではマイクロスコープを用いて治療していきます。細部にまで目が届くことで感染源を残さず除去することができるため、マイクロスコープを使用する場合と使用しない場合では成功率に大きな差がでます。
当院では保険診療でもラバーダムやマイクロスコープを用いております。しかし、保険診療は限られた費用の中で治療を行わなければならず、使用器具の費用や材料費も多くはかけることができません。特にラバーダムは使用すべきものですが、費用が保険診療では頂けないため、多くの歯科医院が用いていないのが現状です。このため新たに根管内に感染させてしまうことで、再治療を繰り返していくこととなります。当院の自由診療での根管治療は、CT撮影を必ず行い、用いる切削器具や根管充填材料といった、多岐に渡る材料や器具を世界基準でベストなものを選択し、使用しております。
保険診療 | 自由診療 | |
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診査診断 | 保険診療で適応されるもののみCT撮影を行います。 | 根管治療の精度を上げるため全症例CTを撮影します。CT撮影を行うと、根尖病巣の有無や見逃し根管、根管の湾曲の度合い等を3次元的に把握できたり、根管の長さも推測できます。歯周病や破折の疑いによる骨吸収の範囲が判り、予後の判定がより正確に診断できるようにもなります。多くの情報が得られるためより精度高く治療が進められます。 |
隔壁、ラバーダム | 基本行いますが、全症例には行いません。 | すべての症例に隔壁とラバーダムを行い、細菌の侵入を防ぎます。 |
マイクロスコープ | ポイント毎に用います。 | 各ステップ全てに用います。 |
根管内清掃器具 | 主に、手用のNiTiファイルを繰り返し滅菌し用います。繰り返し用いるため、根管内で折れてしまうリスクが上がります。 | 新品のNiTiロータリーファイルを患者様毎に用いるため、破折のリスクを下げ、最小限の切削量で形成できるため歯質の温存につながります。 |
パーフォレーションリペア | 使用できる材料がありません | MTAセメント、バイオセラミックスを用います。この材料は根管壁や根尖部など、骨と交通する場所に穴が空いた場合に用います。出血があっても固まり、膨張するため穴を緊密に埋めることができます。又強アルカリ成分を放出するため殺菌効果があります。この材料を用いないとパーフォレーションは治せません。 |
根管充填剤 | 昔から用いられてきた側方加圧充填。ユージノール系のシーラーを用いガッタパーチャを数本入れて緊密に充填を行います。 | 近年世界的に用いられるようになってきたバイオセラミックシーラーを用いたシングルポイント根充/バイオセラミックスorMTAによる根管充填を症例に応じて行います。 |
治療回数 | 2〜5回 | 1〜3回 |
治療時間 | 30〜40分(急患などの並列診療があるため診療時間が短くなることがあります) | 60分(急患対応などによる並列診療なし) |
費用 | 内容にもよりますが1回数千円(保険に準じる) | 大臼歯10万(税別)、小臼歯8万(税別)、前歯6万(税別) ※CT、パーフォレーションリペア、ファイル破折片の除去、隔壁、コア除去等の費用を含む) |
検査器具やレントゲンで、虫歯の進行度合いを調べます。
虫歯がどんな状態なのかをご説明し、治療計画をご案内します。
虫歯の病巣を取り除きます。歯の神経まで虫歯が達している場合は、神経の治療も行います。
虫歯の進行度合いや大きさに応じて、詰め物や被せ物を装着します。
虫歯を再発させないために、定期検診や歯のクリーニングを受けることをおすすめします。